2月25日(木) ≪「公聴会」の結果が日本の景気を左右する?≫
「タウンズ委員長、ありがとうございます。トヨタ自動車の豊田章男です。"I LOVE CAR,I LOVE TOYOTA"わたしは誰よりも車を愛し、誰よりもトヨタを愛しています。私は創業者の孫で、トヨタの車には全て私の名前が刻まれており、トヨタ車が傷つくことは私が傷つくことであります」、日本時間の本日未明に始まったアメリカ連邦議会の「公聴会」で、トヨタ自動車の豊田章男社長がこう切り出した。
アメリカの「公聴会」とは、連邦議会の常任委員会、その中の多数の小委員会、特別委員会が、重要法案や重要事項を審議する際に、利害関係者、有識者、行政部の担当者から意見を聞く会のことである。公開が原則で、証人の意見は以後の審議に際してかなり重要視され、証言内容は印刷して一般に配付されるそうだ。テレビ中継されるため、議員の顔がアップで映り有権者を意識した絶好のパフォーマンスの舞台となるため、「政治ショー」と呼ばれる事もあるようだ。
今年は特に、上院議員のうちの3分の1、下院議員全員が改選となる中間選挙を控えている為、この「公聴会」が絶好のアピールの場になる手筈だ。23日に公聴会を開いた下院エネルギー商業委員会の調査小委員会では、出身地域による議員の意見の違いが鮮明となった。トヨタの生産拠点が有るテキサス州やテネシー州選出の議員たちが「我々は魔女狩りをすべきではない。トヨタが悪事を働き、隠蔽したと決めつけるべきでもない」「過剰なトヨタ批判は控えるべきだ」とけん制したのに対し、ビッグスリー(米3大自動車メーカー)の拠点が集中する中西部の民主党議員はトヨタ批判を先導した。
ミシガン州の議員が「これまでの対策ではトヨタ車所有者の不安を払拭(ふっしょく)できない」と批判したのに続き、イリノイ州の或る議員も「(暴走したトヨタ車は)殺人マシンとなった」とまでののしったのである。米議会のトヨタたたきの裏には、失業率が10%前後で高止まりしていらだつ米国民の腹いせも有るようだ。一方、トヨタは米国内で販売店も合わせると17万人以上も雇用しており、地元議員は擁護に懸命のようである。
我が国においても、景気をけん引してきた世界NO.1の自動車メーカーである"トヨタがこけたら皆こけた"という図式が予想されるため、この「公聴会」に対する関心は高い。しかしながら、「トヨタたたき」の過熱は、昨秋以降、急速に高まった米国民の不安や不満に敏感に対応してこなかったトヨタの不手際が最大の原因だろう。トヨタは奢りを捨て、大いに反省し再出発すべきである!
<読売新聞の資料>



