9月15日(火) ≪新記録男・達人イチローは小心者?≫
マリナーズのイチロ-が13日、テキサスレインジャーズ戦で遊撃内野安打を放ち大リーグ史上前人未到の9年連続200安打を達成した。この記録は、ウイリー・キラーが1894~1901年に記録した8年連続を108年振りに塗り替えたもので、4000本安打以上を記録したピート・ローズやタイ・カップも3年連続までというから、大変な記録である。私は、3月17日のブログでWSCでの余りにも不振から、35歳になった彼の"体力の衰え"について書いたが、達人の域に達したイチローには大変申し訳なく、その際の記述を取り消す事にする。
「記録を掘り起こす男」、今彼はアメリカでこうと言われているそうだ。今月6日に達成した大リーグ通算2000本安打は、1402試合目で到達という史上2番目のスピード記録だった。それは1934年にアル・シモンズが達成した1390試合目という最速記録に、再び光を当てることにもなった。又、84年間破られることがなかったジョージ・シスラーのシーズン最多安打記録を破った2004年の記録(262安打)も、長い間眠っていた先人の偉業を掘り起す結果となった。
昨日の或る新聞に、偉業を成し遂げたイチローを支えるキーワードとして卓越した「対応力」と「平常心」を上げていた。「対応力」は認めるものの、「平常心」については果たしてそうだろうか?彼曰く、毎年安打が200本目に差し掛かる頃には胃がきりきり痛むというし、WBCの際の不振時の彼の顔は見ていられなかった。案の定シーズン初めは、胃潰瘍で8試合欠場してしまった。彼のドキュメンタリーを見ても、移動で眠れないため枕は持参だし睡眠薬は欠かせないと言っていた。彼は意外と小心者で、常に緊張から重圧に晒されているのかもしれない。彼の独特な言い回しに、私はそれを感じる。
私の経験上、適当な緊張感は良い仕事を生むものである。シアトルタイムズはイチロー特集を組んで彼の3000本安打に関して、「到達しないと考えるのは非常に難しい」と結論づけている。後5年200本安打を続ければ良いわけだが、そうなると最多安打のピート・ローズ(4256本)を抜いて、日米通算4278本となる。是非小心者の彼に、それを期待したいものだ。



