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8月25日(火)    ≪金大中元大統領の功罪≫

去る8月18日、韓国の元大統領金大中氏が延世大学の付属病院で亡くなった。85歳だった。彼は日本の統治時代の教育を受けていたため日本語はペラペラだったそうで、何時も朝日新聞を読んでいたという。彼を日本で一躍有名にしたのは、1973年(S48年)8月に東京千代田区のホテルグランドパレス2212号室から韓国中央情報局(KCIA)によって拉致され、5日後にソウル市内の自宅前で発見された『金大中事件』だ。未だ決着していないこの事件を、私は今でもよく覚えている。

当時の政権下で死刑判決を受けた彼は、国民の信任と国際世論の後押しで恩赦を受け1998年に第15代の韓国大統領に就任した。そして断行したのが、①金融・②産業・③公企業・④労働市場の4大改革である。①は130兆円の公的資金投入による不良債権処理、②は企業の専門化、財務構造の改善を目指した「ビッグディール」と「ワークアウト」、③は公企業の改革と民営化、④は労働法を改正して整理解雇を可能にし、外国企業の誘致を目指したのだ。

その中で、現在最も成功したと言われているのが産業の「ビッグディール」(BIG DEAL分配)である。そのグランドデザインの典型的な例がLG電子で、サムスンに半導体売却を迫られ最初は強い難色を示したものの、この決断が白物家電でアジア最強の立場を確保したのである。韓国の二大電気メーカーが上手にすみ分けしたのに対し、我が国ではエアコンメーカーが9社、冷蔵庫は6社、携帯電話機は8社と人材や資金が分散したままだ。これでは韓国企業や台頭しつつある中国企業に勝てないのが道理である。

その他にも金氏が、日本の大衆文化を受け入れた功績は大きい。しかし、盧泰愚大統領も引き継いだ北朝鮮への『太陽政策』は日本人としては受け入れがたいし、失敗だったと私は断じたい。それにしても我が国の今回の総選挙でのマニュフェストで、これほど具体的な政策を掲げた政党が有るだろうか? Kim_Dae-Jung_2002.jpeg

             <日本統治時代、豊田大中といった彼は敬虔なカトリック教徒だった>