7月24日(金) ≪芥川龍之介・河童忌≫
今から82年前の今日、友人である菊池寛等に宛てた遺書に「将来に対する唯ぼんやりとした不安」という言葉を残し、天才芥川龍之介は田端の自室で雨の降りしきる中、服毒自殺をはかった。享年35歳という若さであった。生後7か月で実母が発狂したため、伯母フキに育てられるが母が亡くなった翌年の12歳の時、叔父(母の兄)の芥川道章の養子となり芥川性を名乗る事になったそうだ。旧家の士族である芥川家は、代々徳川家の『茶の湯』を担当した数寄屋坊主で、家中が芸術・演芸を愛好する文人の家系だったそうである。
彼は夏目漱石に師事したが、彼の作品の多くは短編で「芋粥」、「藪の中」(『羅生門』というタイトルで黒沢明が映画化)、「地獄変」、「歯車」など、『今昔物語』他の古典を題材にして書いているようだ。その他にも私が好きな「蜘蛛の糸」、「杜氏春」などの童話も多く手がけているが、文章構成の仕方は彼が英文科を出ているため英文学的と評される事が多い。彼が亡くなった今日7月24日を≪河童忌≫としたのは、彼の晩年の作品である『河童』に由来するもので、人間社会を風刺し強烈に批判した内容は、彼の自殺に関係しているのではないかと言われている。
又、晩年はしばしばドッペンバルガー(Doppelgänger)を見たのではないかと言われている。ドッペンバルガーとは、「生きてる人間の霊的生き写し」を意味し、自分自身の肉体とは別の「もう一人の自分」が存在するかのように錯覚する現象をこう呼ぶらしい。この現象はSFやファンタジー小説などにも登場する事が多いが、「その人間の寿命が尽きる寸前の証」という民間伝承もあり、実際そのような例が数例あったと言われている。
昔から「天才と何とかは紙一重・・・」といわれる事があるが、彼のような類?の人間が体験する現象かもしれない。それにしても「天才」とは全く関係のない私としては、生んでくれた両親に感謝するのみである!!!(●^o^●)



