4月27日(月) ≪クリント・イーストウッド≫
土曜日の夜、≪クリント・イーストウッド≫が監督兼主演した作品『グラン・トリノ』を見た。妻に先立たれ、息子たちにも心を閉ざした偏屈じいさんコワルスキーが彼の役である。その彼が、隣に越してきたタイの少数民族モン族の人々に心を開いて行き、最後はモン族の少年と少女のために不良グループに対し、命を賭けた戦いを挑んでいくというストーリーである。
≪クリント・イーストウッド≫というと、若い方々はご存じないと思うが我々の年代では、1959年から米CBSで放映され、その後日本でもオンエアーされたTVドラマ『ローハイド』のロディというカウボーイ役を思い浮かべるだろう。当時、フランキ―・レインが歌った"キープ ロウレン ロウレン ロウレン・・・ローハイド♪!"で始まる主題歌が大ヒットしたが、来月で79歳となる彼がまだ初々しい若者の頃で、見事に荒くれ者のカウボーイを演じ切っていたのが記憶に新しい。我々「団塊の世代」にとっては、『拳銃無宿』のスティーブ・マクイーンと並んでTVドラマ出身の大スターである。
その後、1964年にセルジオ・レオーネ監督にイタリアに招かれマカロニ・ウエスタンの嚆矢である『荒野の用心棒』に出演し一躍有名となり、次いで米ドン・シーゲル監督とタッグを組んで制作した『ダーティハリー』の刑事役ハリー・キャラハンでその存在を不動のものにした。1992年に、二人の師であるセルジオ・レオーネとドン・シーゲルに捧げた、彼にとって"最後の西部劇"『許されざる者』で第65回アカデミー賞の監督賞・作品賞を受賞したが、再び2004年の『ミリオンダラー・ベイビー』で監督賞・作品賞のダブル受賞を果たしたのである。
彼は、今回の作品で「もう積極的に役は探さない!」と実質的な俳優引退宣言を行った。確かに、『マジソン群の橋』、『ミスティック・リバー』、『硫黄島からの手紙』、『チェンジリング』等の素晴らしい監督作品が目白押しだが、私たちアメリカ映画ファンにとっては、彼の姿をスクリーンで見れないのは、淋しい限りである。惜しむらくは、もう一度だけでも良いので、魅力ある作品の中で彼の勇姿を観たいものだ!
因みに"グラン・トリノ"とは、この映画の中で重要な意味を持つ1972年~1976年に生産されたフォード・トリノのビンテージカーの名前である。
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