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3月3日(火)     ≪ひな祭りとお歯黒≫

今日は桃の節句の≪ひな祭り≫である。もともと平安時代から行われていた桃の節句は、五節句[七草粥・端午の節句・七夕祭り・菊の節句(今はなし)]の一つで、女の子の「厄除け」と健康祈願を祝う行事として庶民の間にも定着していったものである。桃には「厄除け」ともう一つ「不老長寿」という意味があり、昔からお目出度い植物として珍重されていた。因みに、江戸時代以前のお伽草子では、桃太郎は桃から生まれたのではなく、若返ったお爺さんとお婆さんの間に生まれたとなっているのを知っている人は、意外と少ないのではないだろうか?

最近のひな人形は、住宅の事情で内裏雛二人の「親王飾り」か「3段飾り」が主流のようである。当然「3段飾り」の2段目は宮中の女官である「三人官女」となる訳だが、真ん中の一人だけは既婚者であることを皆さんご存じだろうか?その証拠に正式にはその官女だけ、≪お歯黒≫を施し、眉を落としているのである。もともと、≪お歯黒≫は古代から存在し、明治時代以前の日本や中国南東部・東南アジアの主として既婚女性(まれに男性も)の歯を染める化粧法である。昔の時代劇ではよく見る事が出来たこの≪お歯黒≫も美的感覚の変化に伴い、健康上の理由もあって1870年(明治3年)に法律で禁止されたのである。

もう一つこの≪お歯黒≫で面白いデータが残っている。昨日昼休みに、歯の治療のために行った『日大松戸歯学部付属病院』の1階ロビーの陳列棚の≪お歯黒≫に使った道具が、たまたま目に止まった。そして、その説明書には過去発掘された人骨で≪お歯黒≫を施した歯には、全くと言っていいほど虫歯の存在が確認されていないと記載されていた。

今週末は、『虫歯になりそうな歯があるから、絶対に甘いものは食べさせないで下さい』と母親に強く言われている3歳の孫娘を預かり、遅まきながら彼女の好きな食べ物?を並べて≪ひな祭り≫をする予定である。 お歯黒.JPG お雛様.JPG              (上が日大にある≪お歯黒≫の道具/下は孫の"梨々花"のお雛さま)