1月16日(金) ≪本を読まなくなった日本人≫
第140回の芥川賞と直木賞が発表された。芥川賞は津村記久子氏(30)の「ポトスライムの舟」、直木賞は天童荒太氏(48)の「悼む人」と山本兼一氏(52)の「利休にたずねよ」に決まった。「ポトスライムの舟」は、工場で働く女の契約社員の毎日をドラマ仕立てに淡々と描いたものだそうで、「悼む人」は事件や事故で亡くなった現場を訪ねゆかりの人たちに話を聞く男性の物語、「利休に・・・」は千の利休の若き日の鮮烈な恋のを描いたものだそうだ。
この二つの賞は、昭和10年に芥川龍之介と直木三十五の文壇に於ける功績を讃え、文芸春秋社が制定したもので、芥川賞は新進作家を対象に高い芸術性を認める作品に、直木賞は新進作家や中堅作家を対象に楽しめる大衆文学に与えられる賞である。芥川賞の受賞者には石川達三・火野葦平・遠藤周作・石原慎太郎・大江健三郎・村上龍氏などが、直木賞には川口松太郎・井伏鱒二・柴田錬三郎・水上勉・五木寛之・井上ひさし氏などそうそうたる作家が名を連ねている。どちらも所謂、一流小説家への登竜門と言えるだろう。
この他にも文学賞はいくつかあるが、私を含め最近日本人が本を読まなくなったと言われて久しいし、前にも書いたが雑誌の廃刊も相次いでいる。この頃電車の中で、携帯電話やゲーム機を操っている人たちは多いものの本を読んでいる人は以前に比べて見かけなくなった。確かにネットで小説が読めるし、最新ニュースも然りである。又、電車の中刷りを見るだけで雑誌の中身も類推できる。
しかし、驚いたことに数日前に行ったハワイの海辺やプーウサイドで身体を焼きながら、本を読んでいるアメリカ人を多数見かけた。本の中身は知る由もないが、我が国では見ることが少ない光景である。アメリカのネットの発達は我が国以上だろうし、その理由を是非聞きたいものである。子どもたちの学力低下にも、本を読まなくなった事に一つの原因があるのかもしれない?
そんなことを考えながら、是非今回の受賞作品を全部読んでみようと思っている私である。



