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Aug
8月27日(水) ≪秋のおとずれ/秋きぬと・・・≫
<秋きぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞ驚かれぬる>
36歌仙の一人である藤原敏行が、古今和歌集で立秋の日(現在は8月7日)に詠んだ歌で、「秋がきたと目には鮮やかに見えないけれど、これまでとは違う風の音には驚かされる。もう秋が来たと感じずにはいられない。」という意味ですが、何ともシンプルで透明感のある歌でしょう。
我々も今、暑さのピークが過ぎて同じような心境ですが、この時期に思い出すのは中学や高校時代の宿題の追い込みや補習授業などの余り楽しくなく、どちらかといえば忌まわしい出来事です。
社会人になっても追い込みはしんどいもので、益して経営者としての月末・期末或いは決算期の〆は景気が悪い昨今では、尚更のことです。
新古今和歌集に同じ秋の歌で、紫式部が請われて詠んで藤原道長が返歌した次のような名歌が有ります。
紫式部 <女郎花(おみなえし) 盛りの色を見るからに 露の分けきる身こそ知らるれ>
(女郎花の花盛りを見ると、露を含んできれいですね。わが身を振り返ると衰えを感じます。露は人を区別するのでしょうか。)
藤原道長 <白露は分きても置かじ女郎花 心からにや色の染むらん>
(そんなことはないよ、露は差別して葉っぱに置くわけでもないだろうからね。女郎花はきっと自分の心から、美しい色に染まっているんだよ。)
何とも、季節を映した淋しい歌です。
でも、花粉が飛びしきる『春』よりも淋しくて忌まわしい思い出がある『秋』方が、私はずっと好きです。皆様はいかがですか?
(おみなえし)



